データで見つける「お買い得エリア」完全版2026|東京23区+首都圏郊外40エリアを実取引データで格付け
国土交通省の実取引データ(3万件以上)で東京23区全区+首都圏郊外40エリアを分析。㎡単価・5年間価格推移・割安度スコアをデータ完全公開。高騰する都心を外れてどこが買い時か、数字で判断する。
不動産購入の最大の悩みは「どのエリアを選ぶか」です。しかし多くの人は「人気エリア=正解」という思い込みで動き、割高な物件を掴まされています。
本記事では国土交通省「不動産情報ライブラリ」APIから取得した**2019〜2025年Q3の実取引データ(総計3万件以上)**を使い、東京23区全区+首都圏郊外40超エリアを徹底分析しました。
分析の前提:「お買い得」をどう定義するか
本分析での「お買い得エリア」は次の2軸で評価します。
| 軸 | 内容 |
|---|---|
| 現時点の割安度 | 同等の交通利便性を持つエリアと比べた㎡単価の乖離率 |
| 5年間の価格上昇率 | 2019→2025年Q3の中古マンション㎡単価の変化率 |
「割安かつ上昇率が高い」エリアは「まだ評価が追いついていない成長エリア」、「割安かつ上昇率が低い」エリアは「安定的な実需エリア」として性格が異なります。目的に応じた使い分けが重要です。
グラフ①:東京23区 ㎡単価一覧(2024年)
※ 画像:tokyo_23ward_sqm_2024.png(下記データ表を参照)
東京23区 全区 ㎡単価データ(2024年 実取引中央値)
| 区名 | ㎡単価中央値 | サンプル数 | 割安度(vs港区) |
|---|---|---|---|
| 港区 | 230.0万円 | 1,842件 | 参照値 |
| 渋谷区 | 215.0万円 | 1,205件 | ▲6.5% |
| 千代田区 | 205.0万円 | 412件 | ▲10.9% |
| 中央区 | 175.0万円 | 1,634件 | ▲23.9% |
| 目黒区 | 148.0万円 | 1,487件 | ▲35.7% |
| 新宿区 | 133.0万円 | 1,773件 | ▲42.2% |
| 品川区 | 128.0万円 | 1,956件 | ▲44.3% |
| 文京区 | 122.0万円 | 1,102件 | ▲47.0% |
| 豊島区 | 107.0万円 | 1,543件 | ▲53.5% |
| 中野区 | 103.0万円 | 1,118件 | ▲55.2% |
| 世田谷区 | 100.0万円 | 2,160件 | ▲56.5% |
| 杉並区 | 95.4万円 | 1,231件 | ▲58.5% |
| 台東区 | 96.0万円 | 832件 | ▲58.3% |
| 大田区 | 91.0万円 | 2,314件 | ▲60.4% |
| 墨田区 | 83.0万円 | 1,024件 | ▲63.9% |
| 北区 | 79.0万円 | 1,128件 | ▲65.7% |
| 江東区 | 78.0万円 | 2,087件 | ▲66.1% |
| 板橋区 | 76.0万円 | 1,695件 | ▲67.0% |
| 練馬区 | 73.0万円 | 1,842件 | ▲68.3% |
| 荒川区 | 71.0万円 | 743件 | ▲69.1% |
| 葛飾区 | 60.0万円 | 858件 | ▲73.9% |
| 江戸川区 | 60.0万円 | 891件 | ▲73.9% |
| 足立区 | 56.2万円 | 1,268件 | ▲75.6% |
グラフ②:首都圏郊外 ㎡単価一覧(2024年)
※ 画像:suburban_sqm_2024.png
首都圏郊外 全エリア ㎡単価データ(2024年 実取引中央値)
■ 神奈川県
| エリア | ㎡単価中央値 | サンプル数 | 東京駅まで |
|---|---|---|---|
| 横浜市中区 | 90.0万円 | 1,124件 | 約30分 |
| 横浜市港北区 | 78.0万円 | 1,243件 | 約25分 |
| 横浜市青葉区 | 72.0万円 | 982件 | 約40分 |
| 川崎区 | 68.3万円 | 699件 | 約20分 |
| 海老名市 | 58.0万円 | 412件 | 約50分 |
| 相模原市南区 | 57.5万円 | 494件 | 約55分 |
| 藤沢市 | 55.7万円 | 606件 | 約50分 |
| 鶴見区 | 53.8万円 | 734件 | 約25分 |
| 平塚市 | 34.0万円 | 217件 | 約65分 |
| 横須賀市 | 30.0万円 | 493件 | 約60分 |
■ 千葉県
| エリア | ㎡単価中央値 | サンプル数 | 東京駅まで |
|---|---|---|---|
| 市川市 | 51.5万円 | 681件 | 約25分 |
| 浦安市 | 62.0万円 | 431件 | 約20分 |
| 習志野市 | 44.0万円 | 318件 | 約30分 |
| 柏市 | 48.6万円 | 552件 | 約35分 |
| 船橋市 | 40.0万円 | 1,050件 | 約30分 |
| 千葉市中央区 | 40.0万円 | 364件 | 約40分 |
| 千葉市美浜区 | 42.0万円 | 287件 | 約35分 |
| 八千代市 | 35.0万円 | 243件 | 約40分 |
| 松戸市 | 32.1万円 | 651件 | 約30分 |
■ 埼玉県
| エリア | ㎡単価中央値 | サンプル数 | 東京駅まで |
|---|---|---|---|
| 川口市 | 50.8万円 | 942件 | 約25分 |
| 草加市 | 38.0万円 | 412件 | 約30分 |
| 浦和区 | 40.0万円 | 249件 | 約40分 |
| 大宮区 | 35.0万円 | 318件 | 約30分 |
| 所沢市 | 38.0万円 | 563件 | 約40分 |
| 越谷市 | 34.1万円 | 288件 | 約35分 |
| 熊谷市 | 26.2万円 | 74件 | 約60分 |
| 春日部市 | 20.0万円 | 141件 | 約50分 |
■ 茨城県
| エリア | ㎡単価中央値 | サンプル数 | 秋葉原まで |
|---|---|---|---|
| 守谷市 | 36.0万円 | 198件 | 約40分(TX) |
| つくば市 | 43.8万円 | 131件 | 約45分(TX) |
| 取手市 | 22.0万円 | 124件 | 約50分 |
| 水戸市 | 28.7万円 | 72件 | 約70分(特急) |
■ 栃木県
| エリア | ㎡単価中央値 | サンプル数 | 東京駅まで |
|---|---|---|---|
| 宇都宮市 | 30.0万円 | 270件 | 約50分(新幹線) |
グラフ③:6年間 価格上昇率ランキング(2019→2025年Q3)
※ 画像:price_rise_ranking_2025.png
| エリア | 2019年 | 2024年 | 上昇率 |
|---|---|---|---|
| 港区 | 173.2万 | 230.0万 | +32.8% |
| つくば市 | 34.7万 | 48.2万 | +38.9% |
| 中央区 | 132.4万 | 175.0万 | +32.2% |
| 江東区 | 59.2万 | 78.0万 | +31.8% |
| 藤沢市 | 44.1万 | 57.3万 | +29.9% |
| 葛飾区 | 46.7万 | 60.0万 | +28.5% |
| 川口市 | 40.0万 | 50.8万 | +27.0% |
| 豊島区 | 84.2万 | 107.0万 | +27.1% |
| 足立区 | 45.7万 | 56.2万 | +23.0% |
| 船橋市 | 33.3万 | 40.0万 | +20.1% |
| 川崎区 | 57.1万 | 68.3万 | +19.6% |
エリア別詳細分析:都内高騰エリア(参照)
港区(230.0万円/㎡)|都内の価格上限
麻布十番・白金・六本木・品川エリアを含む。5年で33%上昇と都内でもトップクラスの上昇率を維持。新築タワーマンションの供給が続く一方、中古も下がりにくい構造になっている。「不動産で損をしたくない」ニーズには安全牌だが、1億円超が当たり前の水準になってしまっている。
渋谷区(215.0万円/㎡)|IT・スタートアップ需要で下支え
渋谷・恵比寿・代々木エリア。IT企業集積によるハイ所得層の賃貸需要が価格を支える。中古2LDKでも1.5億超が珍しくなく、実需購入層には現実的でない水準。
千代田区(205.0万円/㎡)|官庁街のレアリティプレミアム
取引件数が少なく(412件)、マンション在庫自体が少ない希少エリア。価格変動は少ないが流動性も低く、長期保有前提のエリア。
エリア別詳細分析:都内割安有望エリア
豊島区(107.0万円/㎡)|池袋の再開発で変わる評価
池袋・目白・巣鴨エリアを含む。池袋駅の大規模再開発(豊島区庁舎跡地含む)が進行中で、2028〜2030年を目処にエリアの「格上げ」が期待される。現在の107万/㎡は目黒区(148万/㎡)・品川区(128万/㎡)との乖離が大きく、「池袋割安」を活かす最後のタイミングに近いかもしれない。
価格推移: 2019年84.2万→2024年107.0万(+27.1%)。上昇率は都内中位。
中野区(103.0万円/㎡)|新宿10分圏で世田谷より安い
新宿まで中央線で5〜7分、渋谷まで20分以内にもかかわらず、世田谷区(100万/㎡)とほぼ同価格帯。「新宿・渋谷双方にアクセスしたいが世田谷の価格が払えない」層の需要が安定している。
注目ポイント: 中野駅北口の再開発(2030年頃完成目標)が完成すれば、商業機能の充実で価格上昇圧力が高まる可能性。現在は「再開発プレミアム込みで割安」な状態。
台東区(96.0万円/㎡)|上野・浅草の文化資本を実需として活かす
上野・浅草・蔵前エリアを擁する。観光地のイメージが強いが、実需の中古マンション市場は96万/㎡と杉並区(95万/㎡)と同水準。秋葉原まで徒歩圏・銀座まで数駅という立地が再評価されつつある。
大田区(91.0万円/㎡)|広さで選ぶ城南エリア
羽田空港の玄関口でありながら、実態は蒲田〜大森の住宅密集地。品川区(128万/㎡)と隣接しながら37万/㎡の価格差がある。取引件数2,314件は23区最多水準で、流動性の高さが安心材料。「品川より安く城南に住む」需要の受け皿。
墨田区(83.0万円/㎡)|スカイツリー後も割安が続く理由
東京スカイツリー完成(2012年)で注目を集めたものの、価格はターミナル駅隣接区と比べてまだ低い。押上・錦糸町エリアはJR・地下鉄の複数路線が交差し、東京駅まで約20分。ランドマーク効果で観光需要はあっても、住居需要の評価は追いついていない。
価格推移: 2019年63.0万→2024年83.0万(+31.7%)。上昇率は都内でも高水準。
北区(79.0万円/㎡)|赤羽の「秘密」
赤羽・王子・田端エリア。赤羽はJR6路線が使える交通ターミナルでありながら、23区内では最も「非ブランド」なエリアのひとつ。板橋区(76万/㎡)と隣接し、価格感もほぼ同等。ファミリー実需が底堅く、価格変動が小さい安定エリア。
江東区(78.0万円/㎡)|5年31%上昇で最も評価が変わったエリア
豊洲・東雲・有明エリアのタワーマンション集積が価格上昇を牽引。2019年59.2万→2024年78.0万と+31.8%の上昇率は都内でもトップクラス。ただし今後は新築供給が一段落するため、上昇率は鈍化する可能性がある。
板橋区(76.0万円/㎡)|割安度 ▲24%(vs世田谷区)
東武東上線・都営三田線が通り、池袋まで5〜8分。1,695件の実取引データが示す通り流動性も高い。
注目ポイント: 大山駅前の再開発(東京都施行の都市計画)が進行中。2028年頃の完成を見据えた先行需要が発生しやすい段階にある。現在の76.0万/㎡は「再開発前の最後の割安水準」という見方もできる。
練馬区(73.0万円/㎡)|西武線沿線の底堅い実需
西武池袋線・西武新宿線・都営大江戸線が通る。緑が多く戸建て住宅のイメージが強いが、実は23区内でも中古マンションの実需が安定している。池袋・新宿まで20〜30分圏、1,842件の取引件数は流動性の高さを示している。
荒川区(71.0万円/㎡)|23区最割安候補
足立区(56.2万/㎡)に次いで23区内で割安水準。東京メトロ千代田線・東京さくらトラム(都電荒川線)が通り、南千住・町屋エリアは秋葉原・上野まで15〜20分。価格のわりにアクセスは悪くない。
葛飾区(60.0万円/㎡)|5年上昇率 都内トップ +28.5%
23区内で5年間の上昇率がトップ。2019年46.7万→2024年60.0万と、13.3万円の上昇。にもかかわらず、足立区・江戸川区と並ぶ「北東部エリア」として依然割安に見られている。
注目ポイント: 亀有・金町エリアへのタワーマンション供給が増加。JR常磐線快速停車駅(金町)の利便性が再評価され始めている。
江戸川区(60.0万円/㎡)|都内最大の人口規模
都内で人口が多い区の一つでありながら、価格水準は足立区・葛飾区と同水準。篠崎・葛西・西葛西エリアはインド系コミュニティの形成で独自の生活圏を持ち、外国人居住者の増加が安定した賃貸需要を生んでいる。
足立区(56.2万円/㎡)|割安度 ▲75%(vs港区)
都内で割安度が最も際立つエリア。港区と足立区は「都心30分圏」という点で一定の交通スコアを持ちながら、㎡単価の差は173.8万円にも達する。差の大半は「ブランドイメージ」によるものだ。
価格推移: 2019年45.7万→2024年56.2万(+23.0%)。5年間で都内平均水準の上昇率を記録しており、「割安なまま放置」ではなく着実に評価が高まっている。
注目ポイント: 北千住エリアは東京芸術大学・東京電機大学・帝京科学大学が集積する「学術エリア」に変貌。若年層の需要が底上げされており、賃貸需要も安定している。
エリア別詳細分析:神奈川
横浜市港北区(78.0万円/㎡)|東急・地下鉄の交通網で割安横浜を狙う
日吉・綱島・新横浜エリア。東急東横線・横浜市営地下鉄が通り、渋谷まで約30分、横浜まで約15分。近隣の青葉区(72万/㎡)との価格差は小さいが、交通利便性は港北区が上。
川崎区(68.3万円/㎡)|品川まで10分の交通優位性
JR京浜東北線・東海道線・南武線の結節点。品川まで約10分、東京まで約20分という立地にもかかわらず、「工業地帯」のイメージで過小評価されてきた。
価格推移: 2019年57.1万→2024年68.3万(+19.6%)。5年間で安定した上昇を継続。
海老名市(58.0万円/㎡)|相鉄・小田急・JRの三叉路
相鉄本線・小田急小田原線・JR相模線が交わる交通結節点。横浜まで約25分、東京まで約50〜60分。ビナウォークなどの大型商業施設が充実し、生活利便性は高い。57.5万円の相模原市南区と同水準で、神奈川県内では割安帯に位置する。
藤沢市(55.7万円/㎡)|5年上昇率 +26.3%
2022年を起点に価格が急加速(44.3→52.0万/㎡)。湘南エリアへの移住需要、テレワーク普及後の「海・利便性両立」需要が集中した結果。JR東海道線・小田急江ノ島線・江ノ電と3路線が利用可能で、横浜まで約20分・品川まで約50分。
エリア別詳細分析:千葉
浦安市(62.0万円/㎡)|東京隣接で千葉最高単価
江戸川区と隣接し、東京メトロ東西線直通で大手町まで約20分。東京Disneyリゾートの存在が知名度を高め、千葉県内では最高水準の㎡単価。市川市(51.5万/㎡)より高く、足立区(56.2万/㎡)より高い——「千葉」のイメージよりも実態は都内割安エリアより高い水準にある。
市川市(51.5万円/㎡)|都内隣接で最安水準
江戸川を隔てて江戸川区と隣接。都営新宿線・JR総武線でアクセス可能で、東京駅まで約25〜30分。都内隣接市の中では割安水準にある。
習志野市(44.0万円/㎡)|津田沼の再開発と実需
JR総武線津田沼駅周辺で再開発が進行中(パルコ跡地等)。東京駅まで約30分、新宿まで約35分で、価格は44万/㎡と柏市(48.6万/㎡)より安い。津田沼再開発効果で今後の上昇余地がある。
船橋市(40.0万円/㎡)|千葉最大の実需市場
千葉県内では最多の取引数(2024年1,050件)。JR総武線・東武野田線・新京成電鉄と路線が多く、勤務地によって複数の経路が選べる実用性の高いエリア。
価格推移: 2019年33.3万→2024年40.0万(+20.1%)。5年間で20%上昇。
エリア別詳細分析:埼玉
川口市(50.8万円/㎡)|5年上昇率 +27.0%
埼玉県内でトップの上昇率。東京都(足立区)と荒川を挟んで隣接し、JR京浜東北線で赤羽まで数分、東京まで20〜25分。「埼玉」というラベルで割安なだけで、実質的な立地は東京と変わらない。
注目ポイント: 川口駅前の再開発が進行中。市内の人口増加も続いており、実需の下支えが強い。
所沢市(38.0万円/㎡)|西武沿線で池袋40分圏
西武池袋線・西武新宿線の二路線が通り、池袋まで約30〜40分。東所沢・所沢・新所沢の各駅で独立した生活圏を形成。取引件数563件と埼玉県内では流動性が高く、東京圏から少し外れた「広い家を安く買いたい」実需に適している。
エリア別詳細分析:茨城(TX沿線)
つくば市(43.8万円/㎡)|5年上昇率 +38.9%
つくばエクスプレスで秋葉原まで最速45分。研究学園都市として高所得層・研究者の居住需要が安定しており、周辺の自然環境・公共施設の充実度は首都圏郊外で随一。
価格推移の特徴: 2022年に43.3万まで急騰後、2023年は41.2万に調整、2024年は43.8万と再上昇。ボラティリティが高めで、市場の成熟度がまだ低いことを示している。
守谷市(36.0万円/㎡)|TX沿線で最も「割に合う」エリア
つくばエクスプレスで秋葉原まで約40分。つくば市よりも東京寄りで交通利便性はやや高く、価格は36万/㎡と首都圏内でも最安水準。「通勤は週数回」という働き方に切り替えた世代が増加。郊外移住の実用的な選択肢。
エリア別詳細分析:栃木
宇都宮市(30.0万円/㎡)|LRT開通後の変化に注目
2023年8月に「宇都宮芳賀ライトレール」が開通し、駅東口〜芳賀エリアの利便性が向上。現時点では30.0万/㎡と割安だが、LRTの定着・延伸によって沿線価格の上昇が期待される。東京まで新幹線で約50分(自由席利用)というアクセスは、完全リモートワーク可能な職種の居住地として選択肢になっている。
データが示す「エリア選択」の基本戦略
実取引データを分析して見えてきた4つのパターン。
パターンA:「割安×高上昇率」成長エリア
葛飾区(+28.5%)・豊島区(+27.1%)・川口市(+27.0%)・藤沢市(+26.3%)・つくば市(+26.2%)
現在も割安水準にありながら価格上昇が続いているエリア。需要の評価が遅れており、今後の価格収斂が期待できる。資産形成目的なら優先検討エリア。
パターンB:「割安×安定」実需エリア
荒川区・鶴見区・松戸市・越谷市・横須賀市
価格上昇は緩やかだが、割安水準のまま安定。居住目的で「価格変動リスクを最小化したい」ニーズに合う。
パターンC:「再開発前購入」タイミングエリア
板橋区(大山再開発)・中野区(北口再開発)・豊島区(池袋再開発)
再開発計画が明確になっており、完成前に購入することで「再開発プレミアム」を取り込める可能性がある。ただし完成時期の遅延リスクは常に存在する。
パターンD:「遠郊外×超割安」ポテンシャルエリア
宇都宮市・水戸市・春日部市(20.0〜30.0万/㎡)
東京まで1時間超のアクセス時間が最大のデメリット。完全リモートワークまたは地方拠点としての活用が前提。
分析の限界と注意事項
本分析にはいくつかの限界があります。投資・居住判断の前にご確認ください。
- ㎡単価は市区町村・区全体の中央値であり、駅徒歩距離・築年数・管理状態によって個別物件は大きく異なります
- 価格推移は過去のデータであり、将来の上昇を保証するものではありません
- 流動性リスク:サンプル数が少ないエリア(守谷市・水戸市等)は市場の厚みが薄く、売却時に時間を要する可能性があります
- 交通時間は目安:ラッシュ時の混雑や乗り換えの煩雑さは数値化していません
- 金利リスク:2024〜2025年の日銀利上げ局面において、変動金利への影響を必ず試算すること
まとめ:データが示す2026年の注目エリアTOP5
本分析の結果、「現在の割安度」と「過去5年の上昇率」を総合した推奨エリアは以下の通りです。
| 順位 | エリア | ㎡単価 | 5年上昇率 | 推奨理由 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | つくば市 | 43.8万 | +38.9% | 6年トップ・研究都市・TX恩恵継続 |
| 2位 | 豊島区 | 107.0万 | +27.1% | 池袋再開発・都内割安の見直し |
| 3位 | 葛飾区 | 60.0万 | +28.5% | 都内・上昇継続・割安維持 |
| 4位 | 川口市 | 50.8万 | +27.0% | 東京隣接・再開発継続 |
| 5位 | 足立区 | 56.2万 | +23.0% | 都内最大割安・流動性高 |
「データは答えを出さない。判断の精度を上げるだけだ。」——最終的な決断は、数字を踏まえた上で自分自身の生活設計と照らし合わせて行ってください。
本記事のデータは国土交通省「不動産情報ライブラリ(reinfolib.mlit.go.jp)」APIから取得した実取引データをもとに算出しています。対象:中古マンション等。期間:2019〜2025年Q3(2025年は1〜9月分)。総サンプル数:約3万件。㎡単価は取引面積15㎡以上・単価10〜300万円/㎡の範囲で集計した中央値です。個別物件の価格を保証するものではありません。
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